ライバーの確定申告|経費・扶養・住民税の疑問をまとめた

ライバーの確定申告|経費・扶養・住民税の疑問をまとめた
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「ライバー収入って確定申告が必要?」「経費に何が使えるか分からない」「扶養を外れないか心配」——活動を始めたライバーが最初にぶつかる税務の疑問は、この3点に集約されます。この記事では経費の計上・扶養ラインの仕組み・住民税・申告の手順に特化して解説します。無申告リスクと副業バレ対策についてはライバーが確定申告しないとどうなる?(post 492)副業が会社・親バレしないための申告のやり方(post 491)をそれぞれ参照してください。

結論:ライバーの確定申告は、所得(収入−経費)が次の金額を超えると必要です。

  • 副業ライバー(会社員・パート等):年間所得が20万円を超えたら確定申告が必要
  • 専業ライバー・主婦・学生:年間所得が48万円(基礎控除額)を超えたら必要。48万円以内なら所得税の申告は不要
  • 所得が基準以下でも、住民税の申告は別途必要な場合があります(自治体により異なる)

ここでの「所得」は売上そのものではなく収入から経費を引いた残りです。例:年間収入60万円−経費25万円=所得35万円なら、専業は申告不要ラインに収まります。

📖 目次
  1. 「収入」「所得」「課税所得」——まず数字の定義を正しく理解する
  2. ライバーは確定申告が必要?いくらから必要かを所得別に解説
  3. 経費になるもの——「配信に関連しているか」が基本の判断軸
  4. 「雑所得」か「事業所得」か——申告区分と青色申告のメリット
  5. 扶養から外れるライン——税法上と社会保険上の2種類を正しく区別する
  6. 住民税について知っておくべきこと
  7. 確定申告の手順——活動初年度から使える流れ
  8. ライバー確定申告のよくある質問
  9. まとめ|「所得・経費・扶養の2種類」を押さえれば確定申告の基本は分かる

「収入」「所得」「課税所得」——まず数字の定義を正しく理解する

確定申告で最初につまずくのが「収入」と「所得」の混同です。申告義務の有無も扶養ラインの判定も、使う数字が違います。

用語 意味 ライバーでの具体例
収入 アプリから受け取る報酬の合計 17LIVE・TikTok・ふわっちの年間獲得額を円換算した合計
所得 収入から経費を引いた残り 年間収入60万円 − 経費25万円 = 所得35万円
課税所得 所得から各種控除を引いた残り 所得35万円 − 基礎控除48万円 = 課税なし(マイナスは0扱い)

重要な点が2つあります。申告義務の判定に使うのは「所得」であって「収入」ではありません。月5万円の収入があっても、機材・通信費・衣装などを適切に計上すると年間所得が申告ラインを下回るケースは珍しくありません。もう1つ、各アプリが振り込む金額は「換金後の金額」ですが、税務上の収入は「獲得したポイントを換金レートで換算した額」です。出金した月だけを収入として計上する方法は、月またぎのポイントが発生すると正確でなくなることがあります。

ライバーは確定申告が必要?いくらから必要かを所得別に解説

属性 申告が必要な所得ライン 注意点
会社員・パートの副業ライバー 年間所得 20万円超 本業の給与所得とは別に計算。給与天引き分は対象外
フリーランス・専業ライバー 年間所得 48万円超 基礎控除(48万円)を差し引いた残りに課税される
学生・扶養内で活動する場合 所得 48万円(収入目安: 103万円相当) 所得税の扶養ラインと社会保険の扶養ラインは別。後述

Litzでよく受ける質問に「月3〜5万円の収入でも申告が必要ですか?」というものがあります。月収4万円で年48万円の収入があっても、機材・通信費・衣装など現実的な経費を合算すると所得が20万円以下に収まるケースは多いです。焦って申告が必要と思い込む前に、まず経費の整理を先に行うことをすすめています。

経費になるもの——「配信に関連しているか」が基本の判断軸

税務上の経費計上の基準は「事業・活動に必要な支出かどうか」です。ライバー活動で経費候補になる主な支出を一覧にします。ただし個々の計上方法や按分割合は状況によって変わります。最終的な判断は税理士への確認をおすすめします。

支出の種類 計上の考え方 按分の目安・注意点
スマホ・PC本体 配信専用機器に近いほど高い割合で計上可 配信利用割合(例: 70〜100%)で按分。10万円超は減価償却(原則4〜5年)
通信費(スマホ料金・Wi-Fi) 配信に使っている時間・割合で按分 「週30時間配信・私用10時間なら75%」など根拠をメモしておく
照明・マイク・リングライト 配信専用機材は全額計上可 私生活にも使う場合は按分。10万円超は減価償却対象
衣装・コスプレ 配信専用のものは計上可 普段着と兼用なら按分が必要。「配信専用」の実態があることが重要
ヘアメイク・美容費 配信専用のものは計上可能。ただし否認されやすい項目のひとつ 「配信中に使った化粧品」など用途を明記して保管。レシートに配信日を書き添える
家賃・光熱費(在宅配信) 配信スペース分の面積割合で按分 配信専用スペースがある場合のみ。リビング全体は認められにくい
配信ソフト・アプリサブスク 配信に使うサービスは全額計上可 月額課金も対象。用途を記録しておく
交通費(コラボ・撮影等) 配信活動に必要な移動費は計上可 日時・目的・行き先を記録して領収書と紐づける
BGMサービス・クラウドストレージ 配信に使うサービスは全額計上可 配信用BGMの月額、編集用ストレージの月額も対象。見落としが多い

減価償却の考え方——「10万円を超えたら即経費にならない」

照明・PC・カメラなど10万円以上の機材を購入した場合、購入年に全額を経費にすることはできません。「減価償却」といって、耐用年数に分けて毎年少しずつ計上します。例えばパソコン(耐用年数4年・10万円超)を2025年に購入した場合、定額法では毎年約4分の1ずつ4年間にわたって経費計上します。ただし30万円未満の少額減価償却資産の特例(青色申告者向け)を使うと、1度に全額計上できます。10万円〜30万円の機材を購入した際にはこの特例を検討してください。なお5万円のリングライトであれば通常通り一括で計上できます。

経費計上のよくある漏れ——Litz現場で多い3パターン

  • 通信費の按分忘れ: スマホ代を全額経費にしようとするか、逆に「個人用だから0」と思い込む。配信割合を根拠に按分して計上するのが正解です
  • アプリサブスクの見落とし: 配信用BGMサービス・動画編集アプリ・クラウドストレージ等の月額費用が抜けているケースが多いです
  • コラボ移動費の計上忘れ: リスナーとのオフ会費用は原則NG(交際費的な判断になりやすい)ですが、他ライバーとのコラボや撮影のための実費交通費は計上できます

領収書・明細はすべて7年間の保管義務があります。購入直後にスマホで撮影してクラウドフォルダ(「2025年配信経費」など年ごとに分ける)に保存しておくのがシンプルな対策です。

「雑所得」か「事業所得」か——申告区分と青色申告のメリット

ライバー収入をどの区分で申告するかで、使える控除が変わります。

区分 対象者の目安 メリット 条件・注意点
雑所得(白色申告) 会社員・学生の副業ライバー、年収規模が小さい場合 書類がシンプル。経費計上可 他の所得と損益通算できない。青色特別控除なし
事業所得(青色申告) 専業・事業規模が一定以上(年収の目安は300万円超等・状況による) 青色申告特別控除最大65万円。赤字の繰越3年。損益通算可 複式簿記の記帳が必要。事前に「青色申告承認申請書」の提出が必要

副業で月3〜10万円の収入規模であれば、多くのケースで雑所得(白色申告)から始めて問題ありません。月収が安定して10万円を超えてきたタイミングで、翌年の申告に向けて青色申告への移行を検討するのが一般的な順序です。移行には「青色申告承認申請書」を申告年の3月15日までに税務署へ提出する必要があります(新規開業の場合は開業日から2か月以内)。

扶養から外れるライン——税法上と社会保険上の2種類を正しく区別する

「扶養から外れる」には2種類の意味があり、それぞれ基準が異なります。この2つを混同すると、収入管理の判断が狂います。

税法上の扶養(所得税・住民税)

判定ライン(所得ベース) 収入の目安(経費ゼロの場合) 意味
所得 48万円 収入 約103万円 扶養控除の対象から外れる。親・配偶者の税負担が増える
所得 95万円 収入 約150万円 配偶者特別控除が段階的に減り始める(所得133万円で消える)

ここで重要なのは「収入ではなく所得で判定する」点です。年間収入が120万円あっても、機材・通信費・衣装などで経費30万円を計上すれば所得は90万円になります。逆にいえば、経費をきちんと計上していれば収入が103万円を超えていても扶養継続になりうる、という点は多くの人が知りません。「103万の壁」は「収入103万円まで」ではなく「所得48万円まで」です。

社会保険上の扶養(健康保険・年金)

判定ライン(収入ベース) 注意点
収入 106万円(条件あり) 勤務先が従業員51人以上・週20時間以上勤務など一定条件を満たす場合、自分で社会保険加入が必要
収入 130万円(一般的なライン) 親・配偶者の健康保険の扶養から外れる(自分で国民健康保険+国民年金への加入が必要)

社会保険の扶養は「所得」ではなく「収入(経費控除前)」で判定される点が税法上の扶養と異なります。また社会保険の扶養判定は、親・配偶者の勤務先の健保組合の規定によっても異なります。130万円に近づいてきたら、加入している健保組合に直接確認することをおすすめします。

扶養を意識した実践的な収入管理

扶養ラインを意識するなら「年間の進捗を月次で追う」ことが重要です。Googleスプレッドシートで「月収入・月経費・累計所得(収入−経費)」を1行ずつ記録する方法が現実的です。「あと何円まで稼げるか」が月単位でひと目でわかるようになり、年度末に扶養を外れてしまう失敗を防げます。

記録の項目は「月」「各アプリの収入合計」「その月の経費合計」「所得(収入−経費)」「累計所得」の5列で十分です。この表があれば、年の途中で「このペースだと扶養を外れるか」が見えてくるため、配信頻度の調整を早めに判断できます。

「Litz所属ライバーの場合どう管理するか具体的に聞いてみたい」という方は、LINEで状況(会社員/学生/フリーランスの区分・扶養の有無・おおよその月収)を教えてもらえれば、申告の要否と経費の考え方をお返しします。

住民税について知っておくべきこと

所得税と異なり、住民税は翌年6月頃に通知が届く後払い方式です。ライバー収入で所得が生じた場合、確定申告した翌年の5〜6月に自治体から住民税の納付書が届きます。

住民税の税率と非課税ライン

  • 税率の目安: 課税所得に対して一律約10%(住民税は均等割+所得割の2本立て)
  • 非課税ライン: 年間所得が一定以下(自治体によって異なるが、概ね45万円前後)の場合は課税なし。ただし自治体によって基準が異なるため、詳細は居住地の自治体窓口に確認を
  • 通知のタイミング: 確定申告した翌年の5〜6月頃に届く。「去年の申告分が今年6月に来た」と初めて気づく人が多い

住民税で起きやすい2つのトラブル

ライバー活動で住民税に関するトラブルが起きやすいのは主に2つです。

1つ目は「納付書が来て初めて税額の大きさに気づく」パターンです。所得税は確定申告時に計算して納付しますが、住民税は後からまとめて来るため、準備していないと支払いが厳しくなることがあります。所得が30万円あれば住民税はおおむね年間3万円前後(課税所得×約10%)ですが、自治体ごとに均等割が加算されるため、事前に概算を把握しておくことをすすめます。

2つ目は「副業バレの入口になりやすい」点です。住民税の特別徴収(給与からの天引き)は本業の勤務先を通じて計算されるため、給与収入以外の所得があると勤務先の担当者が気づく場合があります。確定申告の際に住民税を「普通徴収(自分で納付)」に設定することで、副業分の住民税を自分で直接納付できます。詳細は副業が会社・親バレしないための申告のやり方(post 491)を参照してください。

確定申告の手順——活動初年度から使える流れ

実際の申告作業は、大きく「準備→入力→提出」の3段階です。

STEP 1|収入と経費を集計する(1〜2月)

1月になったら、前年(1月1日〜12月31日)の収入と経費を集計します。各アプリの管理画面から年間の獲得額(または換金額のレポート)をダウンロードし、合算します。経費は領収書・クレジット明細・スクリーンショットをまとめ、種類ごとに集計します。

複数アプリを掛け持ちしている場合も、すべて合算して1枚の申告書にまとめます。アプリごとに別々に申告することはできません。

STEP 2|申告書を作成する(2月〜)

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」(e-Tax)で申告書を作成できます。画面の案内に沿って収入・経費・控除を入力していく形式で、税額が自動計算されます。スマートフォンでも操作可能で、マイナンバーカードがあればその場で電子申告まで完結します。

雑所得(白色申告)であれば、収入・経費・所得の3つを入力するだけで完結します。青色申告(最大65万円控除)を使う場合は複式簿記の記帳が必要で、freee・マネーフォワード確定申告などの会計ソフトを使うと手間を大幅に減らせます。

STEP 3|申告・納付する(2月16日〜3月15日)

申告期間は毎年2月16日〜3月15日です(年によって数日前後することがあります)。e-Taxで電子提出するか、作成した書類を税務署の窓口または郵送で提出します。追加納税がある場合は3月15日までに納付します。e-Taxは24時間対応しており、期間中であれば深夜でも送信できます。

期限を過ぎると無申告加算税・延滞税が発生するため、年明けから早めに収入・経費の集計を始めることをすすめます。

申告に使う書類の準備リスト

  • 各アプリの年間収入レポート(管理画面からダウンロード)
  • 経費の領収書・クレジットカード明細(7年保管)
  • マイナンバーカードまたは通知カード+身分証
  • 振込口座の情報(還付がある場合)
  • 本業がある場合は源泉徴収票

ライバー確定申告のよくある質問

Q. ライバーは確定申告が必要ですか?いくらから必要ですか?

ライバーの確定申告は、所得(収入から経費を引いた金額)が副業の場合は年20万円、専業・主婦・学生の場合は年48万円(基礎控除額)を超えると必要です。所得が基準以下でも、住民税の申告は別途必要な場合があります。

Q. 機材を個人名義で購入したら経費にできませんか?

個人名義で購入しても、配信活動で使用していれば経費になります。「法人名義でないとNG」という誤解が多いですが、個人での副業・フリーランス活動では個人名義の購入が前提です。領収書があれば問題ありません。

Q. アプリへの出金(換金申請)をした月に収入として計上すればいいですか?

原則は「収入が確定した月」に計上します。多くのライバーアプリでは「ポイントを獲得した月」が収入の確定タイミングです。出金月だけを収入として計上する処理は、月またぎのポイントが発生すると正確でなくなる場合があります。年度末(12月31日)時点の獲得ポイントを集計するのが基本です。

Q. TikTokライバーの確定申告で特別に注意することがありますか?

プラットフォームごとの収益計上の考え方についてはTikTokライバーの確定申告完全ガイド(post 1338)にまとめています。

Q. 確定申告のやり方がまったくわかりません。

状況(会社員/学生/フリーランスの区分・扶養の有無・おおよその月収)を整理してから税務署の窓口相談や国税庁の電話相談(#9200)を利用するのが確実です。Litzでは所属ライバー向けに毎年1月から申告準備情報を提供しており、「自分の場合どう整理するか」の確認についてもLINEで聞いてもらえます。

まとめ|「所得・経費・扶養の2種類」を押さえれば確定申告の基本は分かる

ライバーの確定申告で最初に理解すべき3点をまとめます。

  • 申告義務の判定は「所得」で行う: 収入から経費を引いた所得が、副業なら年間20万円超・専業なら48万円超で申告義務が発生する
  • 経費は「配信に関連しているか」が基準: 機材・通信費・衣装・サブスクを活動開始初日から記録する習慣が節税の基本。領収書は7年保管
  • 扶養ラインは税法上と社会保険上の2種類ある: 税法は「所得」・社会保険は「収入」で判定し、基準値も異なる。130万円に近づいたら健保組合に直接確認を
  • 住民税は翌年6月に後払いで来る: 確定申告の翌年にまとめて届くため、所得が出た年は翌年分として積み立てておく習慣が有効

個別の状況(会社員/学生/フリーランスの区分・扶養の有無・おおよその月収)によって申告の要否や経費の扱いは変わります。「自分の場合は申告が必要か」「これは経費になるか」という段階の疑問は税理士への相談が確実ですが、LitzではLINEで申告状況の整理も対応しています。所属せずに情報だけ確認することも歓迎です。

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この記事は Litz(ライバー事務所メディア) が執筆・監修しています。

この記事の運営元

株式会社MIC - Litz(リッツ)ライバー事務所

17LIVE・Pococha・TikTokLIVE・IRIAM等の主要配信アプリに対応するライバー事務所。2025年3月創業以来、還元率業界高水準・即日振込・24時間LINEサポートで多数のライバーをサポート。

運営: 株式会社MIC(千葉県市川市)|法人番号: 9040001134792|運営者情報プライバシーポリシー

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